強力かつ、組み立て済みペルチェを使う
強力なペルチェキット
DT-1206/電源付き
ヤフーショッピング
このDT-1206は、このサイトで通常使用するペルチェキットOCE-KT3より強力です。
さらに組立済みなので、作業も簡単。
その分、サイズはかなり大きくなります。
DT-1206のサイズは、横174mm、縦123mm、厚み62.5mm、冷却面が70mm四方。
OCE-KT3が横60mm、縦60mm、厚み53mm(ファンガードピンを含めると75mm)、冷却面が50mm四方なので、DT-1206のほうがかなり大きいです。
このペルチェキットの特徴と、このペルチェを使用した場合のクーラーの作り方を解説します。
このペルチェキットのすごいところ
このペルチェキットのポイントは4つ
- 冷却能力がすごい
- 組立てが不要
- 電源が付属
- 冷却ファン・フィンが付属
冷却能力は後述するとして、他のポイントについて解説します。
まず、組立て済みなので、ペルチェキットの組立作業はいりません。基本のペルチェキットとして紹介しているOCE-KT3でもドライバー1本、15分でできるので簡単ですが、それでも組立てに不安を感じている人にとって、この組立て不要というのは大きいですよね。
*ペルチェキットが組み立て不要なだけで、ハムスタークーラーにするにはもちろん組立て・工作は必要ですよ。
また、電源付属というのがすばらしいです。通常型で使うOCE-KT3も電源付属です。電源がついていないとまずクーラーには流用できません。
ペルチェ素子単体でならもっと安く買えますが、ペルチェに直流を電流・電圧を調整して供給するなんて実験用の電源装置などが無いとできないです。実験がしたいわけではないので、最適化した直流を出力してくれる専用電源が付属しないと困ってしまいますよね。
廃熱のためのフィン、冷却ファンもあります。フィンとファンの両方が無いとペルチェが熱くなり過ぎ、長時間駆動のクーラーとしては使い物になりません。OCE-KT3とこのDT-1206はどちらも付属電源1つでこの冷却ファンへの電気供給もできるのがすばらしい。
冷却能力はもちろん、組立てが簡単(不要)、電源、廃熱の問題をクリアーしているペルチェキットはそれほどありません。OCE-KT3とDT-1206はそのうえで価格も控えめのいいキットです。
冷却能力がすごい
DT-1206がOCE-KT3より優れているのはその冷却性能です。
OCE-KT3の最大温度差は27K(ケルビン)です。気温25度のとき冷却面は-2度まで下がります。これは最大で、公式には気温より25度程度下がると発表していますので、気温25度のとき0度まで下がります。
DT-1206の最大温度差は38K(ケルビン)です。公式に、気温25度のとき冷却面は-13度まで下がるとしています。ただ最大値なので-10度程度と考えていいと思います。
OCE-KT3より10度も低い。
クーラーの冷却能力はかなり向上します。
その分、本体サイズはかなり大きいし、値段も上がるんですが、冷却能力を高めたいならDT-1206がおすすめ。
送風式クーラーに使用する場合
作業は同じなのですが、冷却面のサイズが70mmに変わるので送風するためのファン、ヒートシンクのサイズを変更しなければなりません。
吹き出しファン付ヒートシンクに70mmサイズが無いので、もう一回り大きい80mmを使います。
ペルチェキットは組立済みなので熱伝導グリスは不要です。
それ以外の材料は通常の送風式クーラーと同じです。
組み立て方は通常とおなじなので、「送風式ハムスタークーラーの作り方」をご覧ください。
送風式クーラーの材料
80mmサイズのファン付ヒートシンク。これで冷気を送ります。
リンク先ではいくつか選べますが、その中からFH8025MU(ヒートシンクサイズは25㎜、オプションの記号はMU)を選び、個数を入力してください。
ペルチェの冷熱を高効率でファン側に伝えます。粘着性があり、両者をつなげる役割もあります。
*今まで紹介していたHT-09販売終了のため同じ熱伝導率のテープに修正。そのため、下記の制作写真と色が異なります。
熱伝導性両面テープ購入ページへ両面テープだけでは弱いので、クランプで吹き出しファンとペルチェキットをしっかり固定。1ヶ月ほど固定しておくとクランプをはずしてもはがれなくなりますよ。
クラフトクランプ購入ページへ上記の4ピンIDE電源アダプタにはコンセントに接続するためのケーブルが付属していないため、このAC電源ケーブルが必要です。
AC電源ケーブル 購入ページへ直接冷却式に使用する場合
作業内容は直接冷却式を見てもらうとして、変更箇所を説明します。
- 冷却面のサイズは7cm四方なのでアルミ板の幅を変更します。
- ネジ穴の間隔は60mmなのでアルミ板外側から5mmずつ内側に穴を開けます。
- 冷却面のネジ穴は4つ、径M4、深さ4mmなので、M4長さ5mm以上のビスを4つ 使います。
よって、
- アルミ板は幅7cmにカット、
- 5mm内側に4mmの穴を4つ開けて、
- M4ビスで固定
となります。
アルミ板は1mm厚より2mm厚のほうがいいでしょう。
こちらは熱伝導グリスが必要ですよ。冷却面とアルミ板の間に塗りますから。穴が4箇所あるので通常版より密着度・安定性は良いですね。
直接冷却クーラーの材料
通常のビスより設置面積の広い化粧ビスがあったのでこちらを選びました。これならワッシャーも不要ですし。普通のビスでも構いませんよ。
化粧ビス黒(鉄/クロメート) M4×6購入ページへ厚さ2mmのアルミ板。1mmは歪みやすいですし、せっかくペルチェの能力も高いので厚めの2mmを使いましょう。
アルミ板2×200×300mm購入ページへ通常の方ではオーム電機のGR746を紹介しているのですが、オーム電機のペルチェキットを使わないので、送料を考えてAmazonで買えるグリスにしました。
熱伝導グリス 4g購入ページへ